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いまさら2015年に見た映画ベスト10

ハイゼンベルクです。

 

去年に引き続き今さらになってしまいましたが、2015年に見た映画のベスト10を発表したいと思います。気づけば今日はオスカーの発表日だ…。

 

 

1.「マッド・マックス/怒りのデスロード」

mad_max
やはりこれですかね。今更語ることも無いかな。とにかく「大傑作」以外の言葉で表現しようがないしね。これほど胸を張ってこう言える作品は少ないですよね。
昨年、映画ファンに支持された映画はこれで間違いないと思います。完璧なアクションと、シンプルな物語の中に凝縮された沢山のディテールが、多くの人を熱狂させたのかなと。ただ行って帰ってくるだけの話なのに、すごく深読みできるんですよね。
公開時、役割的に目立つキャラのフュリオサばかり話題になってた印象ですが、僕はトム・ハーディの新マックスも良かったと思います。獣のような獰猛さと、トムらしいどこか素朴な優しさが同居した良いキャラクターだと感じました。

 

 

2.「セッション」

whiplash
これも説明不要かな。公開時凄く話題になってました。
痛めつけて痛めつけての、想像を超えるラスト。あれほどのクールで痛快なラストはここ最近でもなかなか無かったのようなレベルです。
ラストに至るまでの展開って、面白いけど窮屈な感じだったんですよ。主人公はイケ好かない奴だし、かといって鬼教師のほうにも肩入れしづらい感じ(J・K・シモンズは英語力ゼロの僕でもわかる怪演)。なんでこれがそこまで絶賛されたのかと思って見ていると、だんだんと物語が狂気じみた方向に進んでいき、見てて呆然としてしまいました。
そこからのあのラスト…。何も言えない。僕は公開初日に有楽町のシャンテで見たんですが、エンドロール始まった瞬間劇場が溜め息とともにざわめきましたからね。
公開時にジャズに関する捉え方みたいな部分で論争みたいの起きてましたけど、僕は映画としての満足感が最高だったので、この順位です。

 

 

3.「クリード/チャンプを継ぐ男」

creed
「ロッキー」シリーズの新章。
そもそも僕が映画を良く見に行くようになったのが高一の時で、それまでは友達に誘われでもしないと行かないくらいのレベルだったんです。そんな僕が映画好きになる最初のきっかけになったのが「ロッキー・ザ・ファイナル」。シリーズの知識は一切無いのに、CMに妙に惹かれしまって。急いでシリーズ作品を全部見て劇場に見に行った思い出があります。で、その「ファイナル」が個人的に物凄く好みの傑作で、なんかそれ以来映画にどっぷり…という感じです。
そういうわけでこのシリーズには特別な思い入れがありまして、それ故にこの企画が発表された時は不安で不安で。公開とともに絶賛に包まれるまで、絶対失敗すると思ってました。

 

「4」で死んでしまったアポロの息子アドニスが主人公。偉大な父の影のせいで自分のアイデンティティに悩む彼と、老いたロッキーが直面するもう一つの戦いが描かれます。
スタローン、良いです。こないだ「エクスペンダブルズ3」でバリバリ戦っていたとは思えない枯れ具合。登場した瞬間ウルッと来てしまいました。今回のロッキーは今までにないくらい弱ってて、完全に老人です。今のスタローンだからこそ出来た円熟味…。
アドニスのキャラも良いんだよなぁー。社会的地位やお金はあるのに、父の存在のせいか自分の存在に自信が見いだせない青年。でも闘志はくすぶってる。強くなりたいという思いで全てを投げ打ってロッキーに師事します。
若くて端正なアドニスとの老いたロッキーとのコントラストも最高。お互いがお互いを補い合いながら戦いに向き合う姿、本当に感動ですよ。これが見れるなら評判の悪い「4」も報われるってもんじゃないかな(僕は「4」も好きですけどね)。
物語は基本予告編そのままの印象で進むんですが、このシリーズに関してはそれが逆に心地良いというか。主人公の置かれた状況は違うけど、40年前の「ロッキー」と重なるような展開も結構ありますしね。
おなじみのランニングシーンや「CREED」印のパンツなど、ファンを泣かせるツボもおさえてましたよ。

そして終盤のある一瞬、アポロが映るシーンで涙腺崩壊。最後、アドニスが「クリード」であることを受け入れてくれて良かった!

ラストシーンも粋です。

 

追記:スタローン、オスカー獲れませんでしたね。残念です。今回、キャリアで最後かもしれないノミネートだっただけに…。まぁ「ブリッジ・オブ・スパイ」のマーク・ライランスは確かに圧倒的ではあったので、納得はしてるんですが。

 

 

4.「ウォーリアー」

warrior
2011年の作品が今更公開。しかも超限定公開。僕も新宿シネマカリテのブルーレイ上映でようやく見れました。
ストーリーとしてはこれもシンプルで、疎遠な兄弟が総合格闘技を通じて最後は兄弟の愛を取り戻す…というお話。ただ兄弟二人を取り巻く問題が複雑で、どちらに対しても同情できてしまう。ジョエル・エドガートン扮する兄・ブレンダンが戦わざるを得ない理由とか、切実すぎてね。
一方トム・ハーディ演じる弟・トミーはとにかく孤独で傷ついた男でした。過去の出来事を払拭して生きられず、兄や父への憎しみは募るばかりという。そんなトミーが怪物的な強さで戦う姿がこれまた辛かった。僕はトミーのほうに肩入れしてしまっていたなぁ。
兄弟の父親役のニック・ノルティのダメオヤジっぷりも作品に味を加えてました。2人からゴミのように嫌われる姿は哀愁たっぷり。
中盤以降やってくるファイトシーンはすべて見事な仕上がり。純粋な肉弾戦の迫力なら、近年のハリウッドでもトップに来るぐらいの完成度だと思います。ここに関して言えば3位の「クリード」よりこっちが上かな(競技が違いますけど)。見てるだけで体が熱くなってきました。
トム・ハーディもジョエル・エドガートンも、本物の格闘選手のごとき凄い肉体でした。関節技でじっくり攻めるジョエルと、強打で敵を瞬殺するトムというファイトスタイルの描き分けも面白かったですね。

 

 

5.「ナイトクローラー」

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これも本国公開から1年くらい遅れての公開だったような。
公開当時「意識高い系サイコパス」などと言われていた主人公・ルーがとにかく魅力的な作品です。
彼の職業は町で起こる事件や事故の映像をネタに商売するパパラッチ。そもそもモラルもクソも無い仕事なのに、共感能力ゼロの主人公がこれをやると恐ろしいことになります。嬉々として事件現場を徘徊するルーの不気味さ、その彼が明らかに法を侵して入手してきた映像に食いつくテレビ局員たちの不気味さ…。でも彼みたいな男が活躍できてしまう現状を作り出すのは、前提として過激さを求める我々視聴者の存在があるわけで…。ようするに社会全体がクレイジーってことなんでしょうかね。
しかし不思議なことに、トントン拍子でのし上がっていく彼の姿がどこか痛快でもあるんですよね。この辺は「ブレイキング・バッド」とか見てるときも似たような感覚がありました。常識人には出来ない大胆さに惹かれるのかな…。
彼のような人間が力を持って行き着く結末が、これまた皮肉っぽくて気色悪い。
主演のジェイク・ギレンホールは本当に凄い。役作りが強烈すぎて見た目からして悪魔そのものになりきっています。

 

 

6.「ストレイト・アウタ・コンプトン」

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かつてアメリカで流行った人気ヒップホップグループ「N.W.A」の伝記映画。
彼らがやってたようなジャンルの音楽を全く聴かないような僕でも、この映画は本当に面白かった。犯罪多発地域のコンプトンでくすぶっていた主人公たちが、新しい音楽を創造しながらのし上がっていく痛快さがとても心地良い作品なんですよね。黒人差別に抗う男たちを主人公にしていますが、メッセージ性を前面に出しているというほどでもなく、娯楽性を損なわない最適なバランス感覚。このあたりも好きです。
そういう流れの中でのライブシーンがまた素晴らしく、苦手なラップが大音量で流れているのにむしろテンションがガンガン上がります。中盤の「Fuck the Police」の場面でそれはピークに達します。
解散騒動を経て和解へ向かう終盤はちょっとしんみりした展開。まぁ因果応報的な皮肉な結末ではあるんですが、しかしドラマチックでもあって。刹那的な輝きがまぶしい、傑作青春映画にぴったりの終わり方だったと思います。

 

 

7.「アントマン」

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マーベルスタジオの新作。
2014年の「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」を思わせるコメディ寄りの作風ですが、よりライトで軽妙な雰囲気ですね。ここ最近のMCU作品では一番面白かったかも。これのひとつ手前に公開された「アベンジャーズ2」がシリーズ間のリンクや伏線張りとマンネリに終止したのに対し、これはすごく新鮮でした。
能力を得た主人公の冒険やトレーニングシーンが面白いのはもちろん、戦闘シーンが最高にコミカルでしょうもなくて笑えます。CMでもやってた子供部屋でのバトルは爆笑でした。とくに機関車トーマスネタで二度爆笑。敵が大真面目なノリなのもシュールさに拍車をかけます。
ラスト付近のスケールが小さくなりすぎて逆に壮大になるSF感も最高。これって、今後拡大の一途を辿るであろうMCU世界での戦いにおいてひとつの鍵になってくるんじゃないかな。そういう想像が膨らむという意味でもワクワクできました。
主役のポール・ラッドと相棒のマイケル・ペーニャも良かったです。特にマイケルは美味しい役だったんじゃないかな。リズミカルな回想シーンがこれまた面白い。

 

 

8.「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」

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日本では相当賛否両論だったこの作品。
僕はもともと「スター・ウォーズ」ファンとは言い難くて、シリーズはもちろん全て見てますが毎回話を忘れてしまうような体たらくです。
そんな中でのこの作品ですが、「スター・トレック」を現代的アクションに変化させたJ.J監督の作風が適用された本作は見事にハマりました。ぶっちゃけシリーズで一番面白かった。「今スター・ウォーズの続きを見てるんだ!」っていう感慨のせいでちょっと正当な評価が出来なくなってるせいかもしれませんが…。
旧キャストに美味しい見せ場を用意しつつも、基本的には若い新キャラ達がメインになる展開は好感ですね。レイもフィンもカイロも、今風の性格と未熟さを持ったキャラで魅力的。僕はとくにフィンが好きです。
ここぞという盛り上がりの場面は旧キャストに依存している部分が多かったですが、まぁ今回は仕方ないかなと。特に最後のルーの登場、色んな意味で見事でした。今のマーク・ハミルをどう扱うのか、ドキドキしてましたから。
エピソード8が楽しみでしょうがないです。

 

 

9.「ワイルド・スピード/SKY MISSION」

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シリーズ7作目。
今までにないクレイジーなアクションに挑戦し、今回も度肝を抜かれます。予告でも目立ってたパラシュートでの降下シーンは予想以上のド迫力。
そして何と言ってもポール・ウォーカー。亡くなった日のことは今でも覚えてます。あまりの衝撃で「マジで?!」と大声だしちゃいました。
今作でも、ポールが映る最初の場面ですでに泣きました。なんてことない場面でしたけど。
作品全体が彼への最高のトリビュートであり、敬意に満ちてたと思います。ラストはここ最近では「クリード」と並ぶ号泣でした。
ただまぁ、ストーリー的には精彩を欠いていた部分が目立ったのも確かで。特に最後のLA戦などは色々過剰すぎて、いくら何でもアリのこのシリーズでもちょっと…。物語のマクガフィンとなるアイテムも正直しょうもない上に、あんまり必要なかったような…。
シリーズ最強の敵役にジェイソン・ステイサム。彼も序盤のVSホブス戦は最高でしたが、その後はちょっと微妙だったかなぁ。次回以降の大暴れに期待します。

 

 

10.「プリデスティネーション」

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オーストラリア産のタイムトラベルSF。イーサン・ホークが主演しています。
ハイラインの小説を原作にしたこの作品、シナリオの完成度が凄く高いです。そして相当不気味で後味の悪い話。
話の半分くらいは男2人がバーで話すだけの展開が続くので面食らいますね。これはこれでなんとなく「世にも奇妙な物語」的な不思議さがあり面白いのですが、中盤以降は怒濤のタイムトラベル物に。
どうしても粗や矛盾が目立ちやすいこのジャンルの作品でありながら、最後は見事に収束させてくれます。ただあまりにも全てがカッチリとハマりすぎて、軽い絶望感を覚える展開でしたけど…。
難点は演出の面白みの無さですかね。そつなく纏めているとも言えますが、もう少し遊んでも良かったんじゃないかな。

 

 

こんな感じでした。次点でNetflixオリジナルの「ビースト・オブ・ノー・ネーション」あたりかな。

なんか、ジャズとかギャングスタラップとか総合格闘技とかボクシングとか、普段全く関心の無いものを題材にした作品が多かったですね。

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